平成28・29年度執行部(幹事長・7委員長)座談会

「新井支部長2期目に向けて─各委員会の課題を提起─」

日時:平成28年7月5日(火)午後6:30~8:30
場所:文京区支部事務局

出席者(順不同):
小能大介幹事長
中村哲也総務委員長
井上慶太財務委員長
三浦孝志情報委員長
渡辺武志研修委員長
河野勝之消費者保護推進委員長
生川宝夫社会貢献委員長
上野拓哉組織委員長
【司会】脇坂元博情報副委員長・広報担当委員長
司会(脇坂)「新井支部長2期目に向けて」と題しまして、座談会を開催いたします。さて早速ですが、自己紹介からお願いします。

小能 新井支部長と共に2期目の幹事長を務めさせていただきます。今期もよろしくお願いします。
中村 前期に引き続きまして総務委員長を務めさせていただきます。本日、本部で第1回総務委員会が開かれ、桑原委員長(新宿区支部)から今期、本部規約に則した統合支部規定の見直しを行う方針が示され、そのための小委員会もつくられましたので、その線ですすんでいくものと思います。
井上 財務委員長3期目です。今年も収支均衡を目指してやっていきたいと思います。
三浦 この座談会の様子は、支部報7月号、9月号の2回にわたって掲載していきます。情報委員長の三浦です。感覚で申し上げて申し訳ありませんが、昔は支部長と役員が同世代で意思の疎通がとれていて、支部長はなにがやりたいのか、皆は何をしなければならないか、よく分かっていて動いていたと思います。今は役員が各々自分に与えられたテーマをこなしているという感じに、なんとなく見えてしまいます。支部長の考えを中心に我々は今、何をしなければいけないか、そんな議論に入っていければ、素晴らしい集まりになると思います。よろしくお願いします。
渡辺 研修委員長3期目になります。三浦さんがおっしゃったように、予算の見直しをしてから、特に3期目を迎えて感じているのは、研修委員会も正直、十分に機能していないというのはあります。各委員会が予算の問題で個別に単独で動かざるをえないのかなと感じていいます。そういう中で、こういう機会にいろいろコミュニケーションをとったらいいのかなと思います。
河野 前期に前任の佐藤豪一委員長の後を継いで消費者保護推進委員長を務めさせていただき、今期2年目に入ります。消費者保護推進委員会は主に公益事業を行っています。文京区役所の不動産相談に出向すること、支部消費者保護事業の2つに分かれます。これからの支部不動産取引所の充実を考えると、現行の支部冊子『いつでも無料不動産相談を文京区支部で承ります』が有りますが、広報活動としては十分とはいえないと思います。役員方々から意見を聞き広報活動を考えたいと思っています。
生川 2期目の社会貢献委員長になります。今日も本部の社会貢献委員会に出席してまいりました。7割方、委員会のメンバーが変わっていました。だいぶ若返っているんだと実感しました。社会貢献委員は指導するうえで必要ということで、2時間の研修がありました。いまはやりの「民泊」のこと、シェア・ルームの違法広告(ワンルームマンション=2万5,000円、3万5,000円などと書いてあって、一番下に小さく〈6人〉と表記した広告が違法など)が最近多くなっていることを聴講しました。「民泊」はこれから必ず出てくる問題ですので、注目して気を付けてやっていかなければいけないと感じました。社会貢献委員会は、今年も会員諸点検、屋外の違法看板の調査を、9~10月にかけてやっていきます。
上野 前期は組織担当委員長をやらせていただきました。去年、入会促進と組織担当が統合して組織委員会となり、今年度から組織委員長をやらせていただきます。昨日、本部の第1回組織委員会に出てきました。全日の勢いをどうにかして止めなければならないということで、かなり白熱した議論となりました。協同組合と東政連にも協力していただかないと、全日との入会金の差は埋まらないのではないか、組織としては全日に負けないPR活動をしていきたい、と話していました。

2期目運営に向けた抱負

司会 去る4月26日の支部総会で新井支部長の再任が承認され、支部長2期目の運営がスタートしたところです。新井支部長は、消費者保護と人材育成の2本柱を基本として、支部運営の整理、合理化をさらに進めるという方針を示されています。2期目となりまして、運営に関する抱負を皆様から伺いたいと思います。それでは小能幹事長からお願いします。

《支部運営について》
小能 今期、文京区支部は中央ブロックのブロック長を受けることになりました。すでに中央ブロックは動きだしています。支部事務所で会議を行い、3支部の方にお越しいただき、議論をしていただいています。ブロック長になるのは10年近く前の寺村支部長の時代以来だと思います。以後、ブロック長を受けるチャンスがなく、今回思いきって新井支部長がブロック長を受けたということです。このため、支部運営とブロック運営の両方をやっていますので、執行部も忙しい状況です。会員の皆様、今日お集まりの委員長の皆様にも助けていただかないと、運営がうまくいかないと思っています。
また、ブロック運営に関して、新井支部長もいろいろ勉強されて、すでにブロックの予算も厳しい状況にあるということで、今までと同じ運営をしていくと破綻してしまう状況にあります。この点を考え、会議は支部事務所を使い、経費の削減を図っています。必要なところにお金を投入していくのは支部運営でも同じですが、ブロック運営にもすでに反映して、必要のない事業はやらない、必要なところにはお金をかけていく、メリハリのある運営をしています。1年目は手探りの中でやっていかざるを得ない状況ではありますが、2年目にはその効果が出て、今までとは違うブロック運営になると思っています。文京区支部の皆様には注目していただき、ご協力をお願いします。私は幹事長という立場ですので、円滑に支部運営、またブロック運営ができる環境を作っていくのが仕事です。一生懸命やらせていただこうと考えています。
今度9月21日(水)に不動産無料相談会がシビックセンター地下2階で開催されます。中央ブロック主催で、先ほどお話ししましたように当支部はブロック長ですので、よろしくお願いします。文京区報にも掲載してくれます。会員の皆様にも広報していただき(ポスターの掲載をお願いします)、相談者が多く来てくれるよう、ご協力をお願いします。

《総務委員会》
中村 総務委員会は今期、本部から来ている大項目「支部規約、支部内規の見直し」を行っていきます。すぐに変えられるものではないので、段取りとしては、(1)規約改定の委員会を立ち上げ、(2)そこで議論して、(3)総会で承認へ、ということになります。規約を変えるのはひと苦労の部分があります。1年かかるか、2年かかるか。選挙のない今年のうちにできればやった方がいいと考えますので、本部と相談しながら、どのくらいのタイミングでやればいいか、見極めながら進めます。規約も読んでみますと、時代に合わない、整合性のとれない部分もありますので、今年はこれらを中心にやっていきます。中央ブロックの運営もあります。支部長、幹事長のもと、スムーズに運営できるよう準備をしていきたいと思います。

《財務委員会》
井上 いろいろ話がでていますが、引き続き財務が厳しい状況にあります。今まで同様、皆様にはご協力をお願いしていかざるを得ない状況です。支部長、幹事長も仰っていますが、必要な事業には必要なお金を出していきたい。ただ、やみくもにやれるほど財源がないので、ある程度絞り込んで、ポイントを絞って経費を支出していく姿勢は今までと変わりません。しかし、社会の変革もあって、新しい業態の出現、行政との協力を進めていくうえで、お金のかかるものもあるかと思いますが、なるべく経費のかからないよう、私も一会員、一役員としてアイデアを出しながら協力していければと思います。

《情報委員会》
三浦 本部と支部の両方にお願いしたいことがあります。昔、広報委員長だった頃、本部の会議では、広告媒体をどうするか、小委員会を作って広告代理店のプレゼンを見て、質問しながら、予算も考えながら皆で論議したものです。その後、1期抜けて、昨年また情報委員長に携わって本部の会議に出席したところ、運営方法が全く変わっていて、どこかですでに決まったことを出してきて、多数決で、いいか悪いか、いきなり問われる。承認してくださいとの雰囲気で進行していく。どこでどう決まったのか、分からない。内容の吟味がなく、前回の事業の踏襲内容ばかりです。費用対効果も、結果検証もないまま決まっていく。予算も切り詰めなければならない状況で、効率のいいものを皆で議論していく、以前のような委員会が生まれればいい。それを発言していきます。
支部については、情報委員会で比重が高いのは支部報の発行です。会員と支部運営を結ぶパイプラインは、年配の方が多いのでホームページというよりは『支部報』がメインになっています。また、支部創立50周年記念誌を作成するにあたって参考になったのは支部報でした。その意味で、今発行の支部報は、未来への『議事録』になっていると思います。ページは削減されましたが、内容の濃いものを作っていきたい。そのためには皆様の協力が必要です。ぜひご参加ください。ご協力のお願いを兼ねて抱負とします。

《研修委員会》
渡辺 本部主催研修会の運営に関しては、本部主催、本部事務局主導という状況であることは皆様にお伝えしておきます。支部研修ですが、予算がないとばかり言っていても始まらないので、昨年の本富士警察さんとのタイアップ、本郷税務署との連携など、費用のかからない研修会もありますので、委員会として考えていきたい。参加者集めについては、青年会との共同開催で、お力をお借りしたいと思います。いずれにしても、委員会内でディスカッションしながら、しっかりとしたものにしていきたい。

《消費者保護推進委員会》
河野 文京区からの要請を受けた事業が多くありますが、それ以外の事業として、(1)東京大学留学生・外国人研究者賃貸住宅あっせん提携制度、(2)根津・千駄木「下町まつり」への参加(無料不動産相談の実施)、(3)相談員のスキルアップを目的とした佐久間弁護士を講師に行っている研修員研修会、それにもう一つ重要な事業として、(4)支部が行っている無料不動産相談所の運営があります。(4)の充実は、新井支部長の掲げている消費者保護の重点項目の一つですが、支部無料相談所を周知するため利用しているのが冊子『ハトマークの不動産相談に行ってみよう!』(前頁写真)です。文京区役所に置いてあります。しかし、これを「下町まつり」などの特別な機会に配らないことには人目に触れません。(4)をどのように一般に周知していくか、各委員長にもご意見をお伺いしたいです。委員会としては、予算に限りがありますので、費用対効果を考えながら効率のいい周知方法を考えていきます。
「東京大学留学生~提携制度」は、1年目である程度結果がでましたので、東大のアンケート結果と、支部提携店から出していただいたアンケートを取りまとめて問題点を洗い出し、東大の担当者と意見交換をして制度の充実を考えていきます。
「下町まつり」への参加(無料不動産相談の実施)ですが、これに代わる公益性のある事業は他にないか、委員会で探っていきたいと思います。また、相談員研修ですが、踏襲か違ったものにするか一考の余地ありと思っていますので、委員会で検討していきます。

《社会貢献委員会》
生川 社会貢献委員会では毎年、会員点検指導、タテ看調査があります。会員点検指導に関しては、年に8~10社ほど実施していますが、一度指導しても再調査をしていませんので、徹底するのであれば、また見に行かなければいけないかなとも思っています。タテ看は文京区の場合、他地区と比べて少ないのが分かっています。また、あっても支部会員ではないので、安心しています。
昨年、委員会予算が減りましたが、他支部から「増やさなくて大丈夫か」と言われました。その支部は、空き家対策で区役所の役人と一緒に地域内を回って調査しているとの事。「文京区も巡回が必要になってくるんじゃないか」と言うのです。急に言われたら、考えなければいけないと思います。

《組織委員会》
上野 組織委員会としては、全日との新入会員獲得競争があります。新入会を増やすため、本部では、西新宿に開業支援センターを作りました。支部でも開業したいという方が相談に見えましたら、私に連絡していただければ、こちらに入会してもらうよう働き掛けたいと思います。
本部の委員会は報告で終わっていますが、大滝委員長(副会長)は、小委員会を作って議論し、各ブロックにおろして、各支部の一般の委員とはSNSなどを使って話を吸収し、我々の意見を積極的に取り入れる、と言っていますので、今後の様子を見ていきたいと思います。

文京区支部「不動産相談所」充実へ

司会河野消費者保護推進委員長から同委員会が直面している課題が提起されましたが、皆様の委員会の中で抱えている問題点があればお話しください。

生川 6月12日の日曜日に文京区の特別相談の相談員として行ってきました。この日の相談には定員を超える希望者があり、一部お断りしたとお聞きしました。「へー、そうなの」と思った次第です。極論ですが、支部の相談所も平日(月~金:10時から16時、予約制)だからだめで、日曜日に皆で協力してやれば相談者が増えるのはまちがいない。とにかく、すごい人気でしたから。
井上 支部の相談を増やしたいということですよね。文京区広報課との話し合いの中で、区の相談窓口に来た人で、この相談では時間が足りない人が、支部の無料相談へ来て、引き続き相談を受けられる体制もあっていいと、区の方も言っていました。時間が足りないなど消化不良があれば、「宅建文京区支部の相談窓口へというルートがあります」と知らせるものを渡せるようにしたらいい。
河野 支部主催「不動産相談所」を周知するために文京区支部で作成した冊子『ハトマーク不動産相談に行ってみよう!』を渡してもいいですよね。渡す方法を考えないと? この冊子は区役所広報課の窓口においてありますよ。
井上 入口ではなくて、相談に来ている方に渡せるように、中に置いてほしいですよね。そうすると、相談に来る人が増えてくるのではないでしょうか。
三浦 この間の広報課との話し合いでは、不動産相談だけ、ガクっと数字が少なかったじゃないですか。ネガティブな発想ですが、なぜ少ないのか、ディスカッションをする中で改善策を話し合って、相談に行ってよかったなと思ってもらえるような内容にすること、文京区役所からは、不動産相談員は宅建文京区支部でなんとかお願いしたいと言われるよう、私たちも考えて提案していったらいいと思います。
小能 不動産相談と、弁護士による法律相談、税理士による税務相談との違いは、緊急性が高い案件かどうかではないでしょうか。法律や税務は、「今なんとかしなければ……」「今期の申告までに……」と時間の制約があるため、多くの人が相談に行く。不動産は今売らなくてもいいし、相続はずいぶん先だと、相談する人も時間的に余裕がある。今日じゃなくてもいい。では次回にしよう。そういうこともあるのではないでしょうか。井上さんが言うように、支部での相談窓口の門を広げておけば相談者が増えてくると思います。
河野 文京区との懇談の結果、法律相談、税務相談、不動産相談に対する要項(相談受付要項)が変わりましたね。区から送られてきました。「もう少し具体的にしたほうがいい」と私たちが提案したことが反映されたものと思います。いい方向に変わりました。このような細かいことを提案するなかで、周知が図れればいいと思います。
三浦 役所のほうでは紹介できないが、支部の相談では司法書士や行政書士とパイプを結んで、相談に来た人に紹介ができます。文京区支部の相談に行ったら、いろいろ紹介してもらえてよかったということがあっていいと思います。「支部の相談に行ったら、いろいろヒントがありますよ」と言えればいいと思います。

支部研修活動の方向を考える

司会 新井支部長は、教育研修活動を重点施策の一つとして挙げられています。そこで当支部の研修活動ですが、ここ数年、青年会と合同で研修会を開催していますが、今後同じように開催するのか、お伺いします。
渡辺 過去3回、青年会との合同研修会を開催しています。内容的にはいいのではないでしょうか。支部がやれる研修は、地域とのコミュニケーションを重視した警察や税務署と提携したもので、東京オリンピックに向けて色々なテーマのもと、費用をかけずに開催していきたい。
司会 これまでの研修会はとてもいいという評価を聞いています。
井上 お金のかからない研修ですが、アットホームや民間企業(デベロッパー、建売業者など)を呼んできたり、また、具体的に言いますと、中古物件流通に進んでいると思われる企業を呼んできたりして話をしてもらうのはどうでしょうか。
渡辺 基本的に民間企業を呼んでくるのは問題ないと思います。耐震とか等価交換などをテーマにしてもかまいません。しかし、研修を年に1回しかやらないのであれば、公的なもの、またはだれにでも関係するものをテーマにしないと、不平、不満の声が出てくると思います。年2~3回あれば、一つは警察とのタイアップ、次はデベロッパーを呼んで現状の具体的な話を聞く、そういうことを考えたいです。
井上 なぜ、そういうことを言うかというと、今私の知りたいことは、インスペクション(宅建業法改正で2年後に施行される「住宅診断」)や瑕疵担保保険です。そういう会社を呼んできて、宣伝でもいいと思います、具体的な実務の話を個人的に聞きたいと思ったからです。
渡辺 年に2~3回の研修会の中でなら、バリエーションの一つとしてやりたいと考えます。今期どこまでできるか。ただし、テーマによって一部の会員しか興味の持てないものであれば、年1回でそういうものをやったら、不満が出ます。そこで費用をかけずに公的なものから民間企業などの少しマニアックなものまで、年間最低2回に分けてできたらいいと思います。
三浦 そう考えると、知りたいテーマはたくさんありますね。土壌汚染に関しても、また耐震補強など、具体的な生の声をいっぱい聞くのも面白いと思います。また、会員の中にも個性を持った会社があります。そういう会社に話を聞くのも面白いと思います。勉強になります。
井上 会員が講師になるものいいですね。
中村 総会の日の研修も時間をしっかりとって、研修の枠の一つにしてはどうでしょうか。
渡辺 総会の終了時間がなかなか読めず、難しい点もありますが、スケジュールをしっかり組んでやるのもいいですね。
三浦 話は少し脱線しますが、文京区の町おこしのように、有志が集まってお金を出し合い、テーマを選んで講師を呼んで、地域や行政、政治家の方を通じて個性的な勉強会をやっていくのもいいのではないでしょうか。
小能 新井支部長も行政機関や民間団体との協力や参画を積極的に進めていくと言っています。いろいろなところの情報を我々文京区支部に集中させることは、支部長が考えているところです。それによって、会員のスキルも上がっていく。何かのときに役立つことがあればいい。
三浦 民泊、IT重説、海外不動産投資、英文契約書の見方・作り方など、いろいろなテーマごとの研究会を、有志が集まって始めてもいいですよね。
渡辺 ミニ研修会みたいなものなら、いろいろなテーマでやれます。
司会 皆様方から新井支部長2期目に向けた抱負を頂戴しました。文京区支部では研修会の充実も強く進めており、消費者保護、人材育成の2本柱を掲げる支部長のもと、運営してまいりたいと思います。また、さらに会員が増えますよう期待いたしまして、本日の座談会を終了したいと思います。ありがとうございました。

zadannkai