平成26-27年度 新役員による座談会【前編】

『目標達成に向け各事業の課題と抱負を語る』

出席者(順不同・敬称略)
新井 浩二 支部長
川辺 浩二 副支部長
星  龍彦 副支部長
小能 大介 幹事長
ご出席(順不同・敬称略)
中村 哲也 総務委員長
井上 慶太 財務委員長
三浦 孝志 情報委員長
渡辺 武志 研修委員長
佐藤 豪一 消費者保護推進委員長
生川 宝夫 社会貢献委員長
司 会:
脇坂 元博 広報担当委員長

司会 平成26年度から執行部が一新され、これから支部運営を担う皆様の意気込み、ご意見や目標を伺いたく本日はお集まりいただきました。司会を担当いたします広報担当委員長の脇坂です。よろしくお願いいたします。早速ですが、新井支部長からお言葉を頂戴したいと思います。

新井 本日はお忙しいなかお集 まりいただき、ありがとうございます。年ごとに夏の暑さが厳しくなっている感じがしますが、皆様にはお元気でお仕事に邁進されていらっしゃることと存じます。
さて、本年度の就任時に、私は3つの目標を掲げました。①事業内容の選択と集中による効果的な事業運営、②会員の参加しやすい事業による会員の輪の拡大、③支部運営の合理化と経費の収支均衡です。本日お集まりの各委員長の皆様に事業委員会を開催していただき、3役も参加して3つの目標に基づく本年度の事業計画の具体化をお願いしました。
さらに本部においても、既存の事業委員会のほかに今年度から2つの委員会が発足しました。①コンプライアンス特別委員会、②入会促進特別委員会です。当支部では川辺副支部長にコンプライアンス、星副支部長には入会促進の担当をお願いしました。
そこで皆様には、まず、今後の各事業の具体化、問題点、抱負などを含めてお話しいただければと思います。

―各事業の課題と抱負―

司会 それでは挨拶も含めまして、お一人ずつお願いいたします。

川辺 副支部長の川辺です。支部長の目標に沿って各委員会に協力して微力ながらもお手伝いさせていただきます。今回、本部コンプライアンス特別委員会に支部を代表して出向し、内容を支部に反映させる任を仰せつかりました。基本的には「取引主任者」から「取引士」へ名称が変更されることに伴い、社会的責任をより負っていかなければいけないということだと思います。法令遵守、企業・職業理の徹底を目標にしていると聞いています。初回の会合はこれからですので、委員会の内容は役員会、支部報等で報告していきたいと思います。最低限守らなければいけない内容になると思いますが、それ以上の高い志で報告していきます。

 新しくできた本部の入会促進特別委員会が8月1日に第1回が開催されました。この会合で過去15年間の会員数の推移が報告されました。内容は他団体の会員が増え、当会入会者数が減少(会員数の微減)しているというものです。また、入会時の費用の比較、入会後の年間
の経費の差が示されました。今後、各支部にアンケートを行い、その内容をまとめて、どうしたら入会促進につながるか、次回(11月)に話し合う予定です。結果は逐次皆様に報告し、ご意見を伺えればと思います。

小能 幹事長を仰せつかりました小能です。私の役割は支部運営の実務上のとりまとめをしていくことですので、これを忠実に実行してまいります。また、支部長が掲げた3つの目標に向かって邁進したいと考えています。幹事長の役割のもう一つは、中央ブロックの他支部幹事長と連携して、本部に提案していく環境をつくっていくことです。このように全体のとりまとめをしっかり行いまして任期中、支部の発展に少しでも貢献できればと考えていますので、皆様のご協力をお願いします。

中村 総務の大きな役割として、役員会の開催がありますが、以前と比べ仕事量はだいぶ削減されています。昔あった常務理事会が役員会に一本化され、さらに今年から開催日程も絞っています。このため不具合がでないよう調整していくのが、総務の大きな役割だと考えています。もう一つ、総務の事業として予算の大きくかかる「新年会」があります。これは支部会員の皆様へ還元するものだと考えていますが、予算削減の面から大きな課題となってきます。ムダ、ムリのない予算をもう一度見直しまして、今年度は望んでいこうと、総務委員会で話し合いました。また、2年間よろしくお 願いします。

井上 財務委員長の井上です。支部長の目標の一つである「支部運営の合理化と経費均衡」に関して、今期は①これまで予算を何に使ったのか、②予算はどれくらいとってあるのか、③どれだけ予算が残っていて、どのように使えるのか、④過去、どのような使い方をしていたのか、がわかる資料の作成を進めたいと思います。支部長、各委員長がそれを見ながら判断できるような、事業執行、支部運営に役立つサポートをしていきたいと思っています。さらに、私は今回で2期目になりますので、年間スケジュールをしっかり把握して業務内容をマニュアル等に残す作業をしていきたいと考えています。その他、支部長の掲げる目標について個人としても協力して、微力ながらいろいろ提案させていただきたいと思います。

三浦 情報委員長の三浦です。これから2年間、よろしくお願いします。情報委員会は、①インターネットを通じて社会に向けての情報発信基地であるホームページの運営、②会員の皆様との唯一の接点である会報誌の企画・制作、③不動産の相場を社会に伝えていく、以前の企画事業の仕事と、たいへん発信性の高い委員会だと思っています。また、予算も一番多く、新井支部長の目標達成のためには、我が委員会が協力体制でいかなければならないと自負しています。支部長の3つの目標も会報誌を通じて会員にしっかりお伝えすること、経過をきちんとお伝えする役割もあると思いますので、打ち合わせをしながら、活動伝達をテーマに、予算は削っても内容は減らさずに行いたいと思います。

渡辺 研修委員長2期目となります。研修委員会は研修会の企画・運営が仕事ですが、今年度から4支部主催の研修会はなくなり、本部が2回、支部主催が1回の計3回の研修会開催となります。支部長の目標にある「経費の問題」、それに費用対効果を考えて、これまで研修会を成功させてきた青年会の力をお借りして、情報交換させていただいて、何か新しい支部オリジナルの研修会を考えていきたいと思っています。皆様にご指導、ご協力をいただきたいと思います。

佐藤 消費者保護推進委員会は、消費者の保護を目的とした公益性を追求いたします。よりよい街づくりのための活動を積極的に行い、消費者との距離を縮め、業協会の社会的地位向上と認知度アップを目的としていきたいと思っています。
生川 新任になります。よろしくお願いします。社会貢献委員会でいま問題になっているのは、タテ看板の急増とインターネットによる違法事態の出現です。ただし、この対策については非常に難しい問題があるということで、今後、課題になっていくものと思われます。また、9月から文京区内約10社を抜き打ちで事務所点検訪問する予定です。経費削減もどのくらい削れるか、中村総務委員長とお話ししながら進めていかなければならない問題だと認識していますので、協力して頑張って参りたいと思います。

司会 皆様にご挨拶、目標、抱負などを伺いました。次に支部長を中心に座談会を進めていきたいと思います。支部長、よろしくお願いします。

―本部 3 団体の課題と目標について―

新井 9月から本格的に事業を進めていくわけですが、私たちの組織は、業協会、保証協会、協同組合、東政連の4つがそれぞれ補完し合い成り立っています。このうち業協会、協同組合、東政連の3団体について、私なりに理解している今年度の目標を次にお示しいたします(別掲参照)。これについて、皆さんのご意見をお伺いしたいと思います。

小能 新規入会者の増加を図ることはもちろんですが、これが思うように進まないのであれば、現在他団体に所属している同業者をハトマークに来てもらう手立てを考えることも必要ではないでしょうか。業協会の目標である「入会者数を伸ばすこと」で気になったことです。

中村 業協会の入会促進ですが、2年前の総務委員会でも話し合われた課題ですが、何も変わりませんでした。今回、特別委員会も出来ましたので、支部レベルではないもっと大きな課題として、本腰を入れて取り組 んでいただきたいと思います。「ハトさん」の再検討もお願いしたいところです。

新井 「ハトさん」の件については、瀬川理事長が本年度内の見直しを明言され、現在、協同組合の情報委員会で抜本的な検討をしております。

井上 会員が増えないと財務体質の強化はできませんし、他支部との合併など、縮小する話ばかりになってしまいます。入会にあたって費用面で我が協会のほうが高いということで、入会をやめたという話も知り合いから聞いています。早く競争力あるものにしていただいたうえで、会員にいかに便利さを提できるか、考えるべきです。今が見直す時期で、会員が増えることが大事だと思います

三浦 入会時の費用などを下げるためには、本部運営コストの削減が必要かと思います。そのためには意欲がないとできません。本部に外から優秀な経営者を入れてもいいのではないでしょうか。

新井 現在のシステムでは入会金が収益の柱になっており、今、他団体と競争できる状況にはありません。しかし、新しい体制になり、今回は危機感も出てきています。それが入会促進の特別委員会設立になっていると思います。

渡辺 本部の研修委員会では、経費面について大きな問題はいと思っています。本部主催の研修会と、宅建経営塾の企画・運営について、それぞれ業者からプレゼンを受けて、委託業者を決定しています。今年度も研修会は内容がよかったということもあり、前年と同じ業者に決定しました。予算的には前年より下げています。宅建経営塾に関しても、内容が好評なので、出席が少ないテーマについては変更しますが、その他は例年どおりに行います。

佐藤 本部の消費者保護推進委員会では月に1回、委員が相談員として出向し、一般消費者からの相談を受けています。昨年は3名が250日出て、8,700件の相談を受けました。1日にすると1人13件ぐらい。10時から15時まで、電話等に出っぱなしです。このうち苦情弁済(宅建業法違反)が200件ほどあり、ほとんどが免許番号(1)(新しい業者)です。他団体の業者が一般消費者にまぎれて相談してくることもあります。相談機能が飽和状態ではないでしょうか。
その他、本部の組織運営についてですが、若手を取り入れて実働部隊とするなどの改革をお願いしたいと思います。

生川 「一般消費者の利益保護のための事業の拡大」ですが、現在廃墟と化した空き家の増加が問題になっています。都内にも7万件近くあるのではないでしょうか。固定資産税が上がるからと、取り壊さずそのまま放置されているものを税制上優遇して、老朽化したら取り壊す、または廃墟となった家は取り壊すよう行政が働き掛けをしていただければ、より良くなっていくのではないでしょうか。ここに多少、我々の仕事になるような仕組みができればと思っています。


3団体の目標とその他の課題
●業協会の目標
1.一般消費者の利益保護のための事業の拡充
2.法令遵守の徹底と「宅地建物取引士」へのふさわしい研修の充実
3.入会者数を伸ばすことによる財務体質の強化
●協同組合の目標
1 .情報事業「ハトさん」の再検討(支部長注:理事会で年度内に行うことが示されました)
2 .金融事業の内容の組合員への周知と新規事業商品の開発(支部長注:今期、私が副委員長を委嘱されており、毎月委員会を開催し皆様の事業に直接役立つ商品を検討しております。宅建賠、共済保険、ハトさん保証等)
●東政連(東京都不動産政治連盟)の目標
1.土地・住宅税制の要望及び各種規制の緩和要望の実現
2 .入会者数の促進(支部長注:今期入会促進委員会を設置し、私が副委員長を委嘱され、今後検討を行います。)
3 .来年の統一地方選挙への対応(支部長注:今期、当支部小能幹事長が本部の選挙対策委員長を委嘱されました。)
●その他の課題
1 .重要事項説明のネットによる説明の可否について、IT 業界から強い要望がでており、賛否が分かれております。
2 .行政との連携として現在、文京区から①不動産相談、②住み替え相談、③ひとり親等住み替え相談、⑤市場家賃調査等を委嘱されて行っていますが、新たに文京区福祉課から地域での住み替え相談を開催してもらえないかとの提案があり、今後協議を行う予定。